神保町裏通り日記
 
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2025年
7月5日
(土)
天気(晴)

 

 超絶暑いですね。

 今週の新着目録です。 同人誌3点と貸本漫画5点になります。

 

 萩尾望都「『トーマの心臓』表紙集」です。トーマの心臓の連載時の扉絵が32点掲載されております。奥付がなく発行時期も発行元も記載がありませんが、巻末に萩尾望都のコメントが有り公式での刊行であることを伺わせます。

 

 

 その2(KABA)「NEVER PENDING STORIES」の1号と2号です。東大漫研出身者です。商業も少しだけやっております。

 ちょっと謎の多い町田梅子の初期単行本「夢の調べ」です。トモブック社から 1955年7月に発行されております。

 こちらも町田梅子「紅天使」。あかしや書房1956年2月の発行です。前掲のものから半年ほどしか経っておりませんが絵柄が随分と変化しております。

 同じくあかしや書房、町田梅子「思い出の歌」です。1956年4月発行で前掲の「紅天使」の直後ですが、コマ割りや構図が大胆になり主線もものすごく太く変化しております。

 町田梅子については以前調べたことを「漫画の手帖」に寄稿したことがあります。
 少女漫画雑誌の小説の挿絵でデビューしたようで、その後貸本漫画に移行し、1958年に講談社の「なかよし」「少女クラブ」で漫画連載を行います。このときの担当編集が丸山昭だったそうで、町田梅子が住んでいた、埼玉県熊谷市まで原稿取りに行って、まだ出来ていないからと追い返されて時間つぶしに熊谷の町をウロウロしたというエピソードがあります。そのエピソードによれば、町田梅子は熊谷の深窓の令嬢だったという話です。そこら辺の真偽については調べて「漫画の手帖」に書いてみましたので、ご興味ある方は「漫画の手帖」の記事を読んでみてください(^^) 

 若木書房ひまわりブック24、千草みどり「母よこの胸に」。千草みどりは明確な確証がないのですが、町田梅子の別名義だという説があります。絵柄はこの時期、わたなべまさこにかなり似ております。

 ひばり書房、まちだのぶこ「汚れなき純情」。発行は推定で1963年前半です。まつだのぶこもまた町田梅子の別名義だという説があります。この頃の絵柄はなんとなく、むれあきこ風であります。
 別名義説が本当だとすれば、随分と絵柄が変遷したマンガ家さんですね。

 今週はこんなところで〜。来週は店頭でのホラー雑誌フェアをやるので、目録の方はお休みいたします。よろしくお願いいたします。
 また7月6日〜8日まで関西に出張します、そのためメールなどのお返事遅くなりますが、ご了承のほどよろしくお願いいたします。

 

 

 



東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮