暑いです。毎年同じ発言して、芸がないことおびただしいのですが、それでもやっぱり暑いです。
今週の新着目録です。先週の続きからの「別冊少女コミック」1971年〜1973年にかけてと、コミックス色々。
まずは「別冊少女コミック」。
1971年前半までは「別冊マーガレット」みたいな金髪少女を配した表紙レイアウトです。1971年中盤から1973年中盤まで表紙は住石るりえが担当。
1971年〜73年ころは萩尾望都が注目をあびる頃。
左上1971年11月号掲載、「11月のギムナジウム」。右上1972年1月号掲載、「あそび玉」。SF短編の傑作です。下は1972年3月号掲載、「すきとおった銀の髪」。のちの著者の代表作となる「ポーの一族」シリーズ第1話がこの作品になります。
丁度このころ、大島弓子もマーガレットから離れ別冊少女コミックを舞台に注目をあびるようになる。左は1972年3月号掲載、「3月になれば」。右は1972年5月号掲載、「鳥のように」。
今週のちょっと気になった作品コーナー(ちょっと久しぶり)。
1971年6月号掲載、山岸良子「フェニモアのあした」。一瞬山岸凉子かと思ったのですが、この当時の山岸凉子の絵柄と合致しません。名前がにている別人のようです。
ついでにもう一つ。
別冊少女コミック1972年4月号掲載、聖悠紀「地球はごきげん!」です。これの何が問題かというと、聖悠紀オフィシャルサイト「電脳かば」の作品一覧(こちら)では、この「地球はごきげん!」の初出は1973年4月号になっています。また同サイトの情報では(またウィキペディアなどの情報でも)、著者の商業デビュー作は別冊少女コミック1972年5月号掲載、「うちの兄貴」となっております。今回当該の別冊少女コミック1972年5月号も入荷しておりますが、どこにも「うちの兄貴」は掲載されておりません。それではいったい「うちの兄貴」という作品はいつどこの雑誌に掲載されたのでしょうか(ひょっとしたら増刊号?)、そして本当の商業デビュー作は「地球はごきげん!」とどちらなのでしょうか。今のところ謎ですね。
単行本は今回ほんとうに色々。あまり大ネタはありませんが、三岸せいこと内田善美が久しぶりに入荷。
三岸せいこの作風は、カバー絵だけ見るとしっとりと落ち着いた感じに見えるけど、実際はラプソディー(狂詩曲)という形容が似合う内容です。個人的には好きだった。
内田善美は「草迷宮・草空間」と「空の色ににている」。なんども同じことを書いているけど「草迷宮・草空間」が内田善美の中でも一番好きでした。
三岸せいこにしても内田善美にしても、新しい作品が出るなら出たで読んでみたいものです。
来週は「週刊少女コミック」1970年代からと、単行本は水野英子メインが予定です。
ちょっと遅れていた巴里夫復刻シリーズは「りんごのなみだ」と「5年ひばり組 4巻」が出ます。7月2日情報アップいたします。それでは又来週〜(^^)/~~~