そろそろ肌寒い季節になって参りました。来週は、いよいよ神田古本まつりです。期間中は店頭でのお買いあげに限り全品10%引のセールを行います。この機会に皆様是非神田に足をお運びくださいm(_
_)m
先日韓国から通信販売の依頼がありました。送金方法や発送方法で大分頭を悩ませたのですが、とりあえず何とかなりました。お買いあげ頂いたのは昭和30年代の少女漫画の雑誌付録でした。韓国では昔から日本の漫画が流通していたのは知ってはいるのですが、この時代の物まで蒐集される方が出てくるとは思いもよりませんでした。韓国の漫画文化の成熟度を改めて知らされました。
そんなわけで今週の新着目録は、逆に韓国の漫画をメインに取り上げてみました。
まずは、韓国漫画の初の日本語訳としては初めて(私が知る限り)の李賢世(イヒュンセ)『弓』全3巻です。
日帝時代(日本が朝鮮を支配していた時代:1910年から45年)の朝鮮を舞台とし、日本の圧政に対抗する朝鮮民衆の姿を描いた大作です。若い人にも是非読んでもらいたい作品です。
同じ作者で『純姫(スニ)』。
1980年代全斗煥(チョンドファン)から盧泰愚(ノテウ)へと政権が移る激動の時代に執筆された作品。当時の韓国における女性の地位や生き様を伺うことが出来る作品です。
他に一時期韓国の漫画家を熱心に取り上げていたモーニング誌(講談社)から2作品。ひとつは黄美奈(ファンミナ)『ユニ』全2巻。
現代韓国の人びとの世相を知ることが出来ます。作品としても秀逸で楽しめます。もうひとつ呉世浩(オーセーホ)『水の国のアリラン』。
昔の韓国(時代はちょっと不明)の習俗を知ることが出来る作品です。とくに第1部の『心』は、山人参(野生の朝鮮人参)の採集者を主人公とした、非常に興味深い作品です。ちなみにカバーに1巻と記載されていますが、続刊なしの1巻のみです。
他、少女漫画系では以前紹介したもとやま礼子、付録漫画では久木田律子など、レア物では福山慶子(ふくやまけいこ)『ふくやまジックブック』などがあります。重版ですが、程度状態は良好です。
彷書月刊11月号(定価600円)が発売されました。今月号は、第3回古本小説大賞の発表と誌上珍品大オークションが特集です。くだん書房でもオークションに出品しました。古本小説大賞の大賞受賞者と奨励賞受賞者は、どちらも読点のお客さんでした(^^;。作品もなかなか面白いので是非ご一読を。
当店でも通販取り扱いますが、定期購読されたい方はまでどうぞ。
今週は貸本がありませんでした。ひとつ大物が入荷しているのですが、もう少し下調べをしてから、近日中に紹介致します。
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