今週は全古書連大市が開催されました。年に一度開催される極めて大きな業者市です。今回の市の目玉(サブカルジャンルでの)は、つい先日亡くなられた横山光輝氏がデビュー前の若干15歳で描いたマンガ原稿です。『三つ子の鉱夫』というタイトルなので、古いこども本的なストーリーかと思いきや、結構本格的なSF作品でした。『三つ子の鉱夫』というタイトルは、本来作品タイトルではなくて、出だしの章タイトルだったようです。手塚の影響をかなり受けていますが、絵の上手さと丁寧な色塗りは、さすが横山光輝だと感心する出来映えでした。これが立ち読み出来ちゃうのも古本屋の役得です(^_^)。
もう一つサブカルの目玉だったのは、『墓場奇太郎』という戦前の小説本。表紙や挿絵のの雰囲気から察するに『墓場鬼太郎』の原型になった本ではないかと思われます。
こーいった本はそれなりの研究家の手元に渡って公に分析結果が出てくれたりするのが良いのですが。マニアに死蔵されたりするのはちょっと哀しいです。入札しようかなとも思ったのですが、はなから勝ち目がなさそうなので(弱気(T_T))諦めました。今回の当店の収穫は、またもや少女マンガ雑誌(LaLaと別マと別コミがメイン)です。そのうち目録に反映致します。
今週の新着目録
は、イラスト集がメインです。とくにチェリッシュギャラリー等の複製原画集がメインです。
まずは未だに高い人気を誇る池田理代子『ベルサイユのばら』の複製原画集です。池田理代子には他に『オルフェウスの窓 複製原画集』がありますが、こちらはカラー16枚、単色8枚の豪華版です。
次が白泉社のチェリッシュギャラリーシリーズです。左は『萩尾望都 自選複製原画集』です。これはカラー16枚単色16枚の豪華版で、この豪華版には、萩尾望都、竹宮恵子、山岸涼子の3種が発行されました。他はカラー8枚単色4枚の軽装版で出されました。
右は美内すずえの『ガラスの仮面』です。マンガとしては人気があったはずなのに、意外とこの原画集は出てきません。
こちらは死後ますます人気が高まる三原順の原画集です。『はみだしっ子』は当時から絶大なる人気があり、最初の原画集はかなりの版を重ねたのですが、2の方はおそらく初版のみでかなりレアです。
こちらも意外と珍しい森川久美の『南京路に花吹雪 原画集』です。
こちらは普通のイラスト集ですが、波津彬子の最初のイラスト集『花色更紗』です。帯付美本です。
最後に風俗系として、奇才佐伯俊男のデビュー画集(私家版を除く)です。野坂昭如、澁沢龍彦、寺山修司等、そうそうたるメンバーが寄稿した解説付録付です。
最後に近刊予告。4月20日(火)北冬書房の『幻燈 5号』が発売されます。特集は”うらたじゅん”と新作つげ義春映画『リアリズムの宿』です。当店でもうらたじゅんのサイン付で販売致します。サインを入れる関係でちょっと発売が遅くなるかも知れませんが、御贔屓のほどよろしくお願い致します。
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