神保町裏通り日記  g
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4月24日(土)
天気(快晴)
売上( ̄▽ ̄;

 

 市場でまた雑誌を買ってしまって、店内あふれ出しております。内職も一段落付いたので、そろそろ片づけモードに入らねばなりません。でも棚もいっぱい(^^;
  来週からゴールデンウィークに入ります。基本的にはカレンダー遵守の予定ですが、変則的になるかも知れません。ご来店の際はお電話で確認してみて下さいm(_ _)m

 今週の新着目録 です。

 まずは有名な割に単行本はかなり珍しい赤松セツ子『みならい天使』です。

 詳細はこちらへどうぞ。

 他に貸本漫画では、B6版2冊入荷しました。野島信一『見えない千鳥』、湖玉つぎよし(こだま次吉)『ばら色の天使』です。

 

 付録マンガには、りぼんカラーシリーズが3冊入りました。1冊は、つい先日訃報が届いた横山光輝の『踊ろうユリ』と藤木輝美『さよならパディ』です。

 

 藤木輝美は少女マンガの世界よりも学研ひみつシリーズなどの学習マンガの方で有名な方です。あえて内容の説明はしませんが、カルト的な作風は今後人気を呼ぶかも知れません。

 男性向けには、平田弘史の近作だけど意外とレアな講談社『新首代引受人』と『怪力の母 全3巻』。

 女性向けには、りぼんやマーガレットコミックスの初期の物。その他に曽根富美子のレディス初期の2冊、『春の戯曲』と『いのちの中の幸福』。この2冊は幼年誌「ひとみ」からレディス誌に移った直後の物で、極端な作風と絵柄の変化を見ることが出来ます。

 

 最後に、近年市場から一掃されつつある初期レディスから上杉可南子3冊です。この方は今も現役ばりばりでレディス誌で活躍しておりますが、プチフラワーで活躍中は、現在の作風と違ってちょっとJUNEの入った退廃的で和風な作風を得意としておりました。この3冊は味わい深くて結構お勧めです。少女マンガの世界で伊藤晴雨を扱った作品(大正のきいろい月)を描いたのは、おそらく上杉可南子が初めてではないでしょうか。

  

 最後の最後に(^^;

 『幻燈5号』発売されました。うらたじゅんの可愛いサインイラスト付です。是非どうぞ。

 

4月17日(土)
天気(快晴)
売上(T_T)

 

 今週は全古書連大市が開催されました。年に一度開催される極めて大きな業者市です。今回の市の目玉(サブカルジャンルでの)は、つい先日亡くなられた横山光輝氏がデビュー前の若干15歳で描いたマンガ原稿です。『三つ子の鉱夫』というタイトルなので、古いこども本的なストーリーかと思いきや、結構本格的なSF作品でした。『三つ子の鉱夫』というタイトルは、本来作品タイトルではなくて、出だしの章タイトルだったようです。手塚の影響をかなり受けていますが、絵の上手さと丁寧な色塗りは、さすが横山光輝だと感心する出来映えでした。これが立ち読み出来ちゃうのも古本屋の役得です(^_^)。
  もう一つサブカルの目玉だったのは、『墓場奇太郎』という戦前の小説本。表紙や挿絵のの雰囲気から察するに『墓場鬼太郎』の原型になった本ではないかと思われます。
  こーいった本はそれなりの研究家の手元に渡って公に分析結果が出てくれたりするのが良いのですが。マニアに死蔵されたりするのはちょっと哀しいです。入札しようかなとも思ったのですが、はなから勝ち目がなさそうなので(弱気(T_T))諦めました。今回の当店の収穫は、またもや少女マンガ雑誌(LaLaと別マと別コミがメイン)です。そのうち目録に反映致します。

 今週の新着目録 は、イラスト集がメインです。とくにチェリッシュギャラリー等の複製原画集がメインです。

 まずは未だに高い人気を誇る池田理代子『ベルサイユのばら』の複製原画集です。池田理代子には他に『オルフェウスの窓 複製原画集』がありますが、こちらはカラー16枚、単色8枚の豪華版です。

 

  次が白泉社のチェリッシュギャラリーシリーズです。左は『萩尾望都 自選複製原画集』です。これはカラー16枚単色16枚の豪華版で、この豪華版には、萩尾望都、竹宮恵子、山岸涼子の3種が発行されました。他はカラー8枚単色4枚の軽装版で出されました。
 右は美内すずえの『ガラスの仮面』です。マンガとしては人気があったはずなのに、意外とこの原画集は出てきません。

 

 こちらは死後ますます人気が高まる三原順の原画集です。『はみだしっ子』は当時から絶大なる人気があり、最初の原画集はかなりの版を重ねたのですが、2の方はおそらく初版のみでかなりレアです。

 こちらも意外と珍しい森川久美の『南京路に花吹雪 原画集』です。

 こちらは普通のイラスト集ですが、波津彬子の最初のイラスト集『花色更紗』です。帯付美本です。

 最後に風俗系として、奇才佐伯俊男のデビュー画集(私家版を除く)です。野坂昭如、澁沢龍彦、寺山修司等、そうそうたるメンバーが寄稿した解説付録付です。

 最後に近刊予告。4月20日(火)北冬書房の『幻燈 5号』が発売されます。特集は”うらたじゅん”と新作つげ義春映画『リアリズムの宿』です。当店でもうらたじゅんのサイン付で販売致します。サインを入れる関係でちょっと発売が遅くなるかも知れませんが、御贔屓のほどよろしくお願い致します。

 

 

4月10日(土)
天気(快晴)
売上(最低)

 

 天気が悪ければ当然お客は来ない。天気が良すぎてもお客は来ない(みんな遊びに出かけちゃうから)。古本屋って因果な商売です(T_T)。

 今週の新着目録 は、マンガのノベライズ(小説)とジョブナイルSFと円盤です。

 まずは『小説版キャンディキャンディ』です。とりあえず復刻版は出ているのですが、イラスト付の復刻は無理そうです。

 こちらは『小説版 ベルサイユのばら』。集英社のコバルト文庫シリーズです。

 

 講談社世界の科学名作シリーズです。40代の人には懐かしいシリーズだと思います。解説は科学評論家の日下実男と福島正実がやっております。

 

 こちらは秋田書店の世界怪奇スリラー全集です。箱付の旧装丁の方です。

 他にもノンフィクションや空飛ぶ円盤ものなど多数。本来はSFの分類ではないけれど、”空飛ぶ円盤”も”地球空洞説”もはやノンフィクションではなくてSFだと思うのでSFに分類(^^;

 そのほか第3の有人宇宙飛行でひところ話題になった神舟5号のDVDです。私は内容未見ですが、友人の談に依れば、愛想のないパイロットの訓練風景とか、ロケットの無茶な運搬方法とか、中国&ソ連の宇宙開発の歴史映像も見れて、それなりに楽しめるようです。リージョンフリーなんですが、映像方式がPALのため普通のDVDプレイヤーでは見れません。ただしパソコン上のDVDプレイヤーでは、再生可能です。

 

 

4月3日(土)
天気(桜満開)
売上(桜散る)

 

 世間では、桜が満開です。夏目漱石が通ったことで有名な錦華小学校脇の桜も今は盛りと咲いております。知り合いのフリーの編集屋がやってきて、現物なしでの本売りの前借りという、古本屋泣かせの恐ろしい技を使います(T_T)。そーゆーわけで、春です。

 今週の新着目録 です。今週の目玉は、妖精や天使の絵で有名な、きたのじゅんこの同人誌です。

 昭和58年(1983年)、ペンダコステテコ毛糸のパンツ組合(代表:木下ふみ)の発行です。北野順子名義で8ページほどイラストとエッセイ漫画が掲載されています。

 

 モノクロではありますが、作風もきたのじゅんこのものですし、何よりエッセイに初商業誌の仕事に関する記述があります。デビュー直前の同人作品ということになります。

 こちらも同じ1983年発行です。ホラー漫画で有名な御茶漬海苔の青春高校野球ものと須藤真澄の初期ペンネーム”騾馬人”(大学時代前半)の作品が掲載。この『ペンタッチ』のメンバーには高屋良樹もいたが、この号には原稿を落として未掲載。

 

 

 

 いしいひさいちを生み出したことで有名なチャンネルゼロ。1977年発行のNo7です。この号には、さべあのま『シングル・ピジョン』が掲載。当然ながら、いしいひさいちも裏表紙でしっかり掲載されております。

 

 他にも”ミャア官”と呼ばれ一世を風靡した『ミャアちゃん官能写真集』とかとかです。

 来週は小説関係か、もしかしたらイラスト集、ヒマで気が向けば雑誌辺りなんざをやる予定です。

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮