神保町裏通り日記  
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4月29日(土)
天気(曇時々雨)
売上(^_^)

 

 

 世間ではGW突入です。サラリーマン時代は嬉しかったGWも店をやるようになってからは、別にどうでも良いというよりも、かえって邪魔な気分です(^^;。でもまあ一応5月の2,3,4,5とお休みいただきます。よろしくお願い致しますm(_ _)m

 今週の新着目録です。雑誌は少なめですが、「ひとみ」と1970年の少コミとわりかしレアな口です。

 

 左が1958年11月号の旧「ひとみ」です。まだ創刊して4号目です。右は1978年4月号の新「ひとみ」、創刊号です。
 秋田書店の「ひとみ」は1958年8月号が創刊号です。しかしすでに光文社「少女」、集英社「少女ブック」「りぼん」、講談社「少女クラブ」「なかよし」と強豪がひしめく中、大分苦戦したようでわずか3年後の1961年に撤退。それから十数年たった1978年に新たに創刊されます。2度目の「ひとみ」は1992年頃まで続きますが、それにしてもあまり見かけない、ちょっと不遇な雑誌でした。

 1958年11月号の「ひとみ」の漫画ラインナップですが・・・

 

 

 関谷ひさし、石川球太、ムロタニツネ象、望月あきら、木村光久、牧かずま、赤松セツ子とある種多彩といえば多彩だが、偏っているといえばかなり偏っているような陣容である。ついでに連載中の4作品がバレエ物というのも当時の世相を考えても安易な気はします(^^;

 

 少コミの方は1970年の隔週から週刊に切り替わる辺りです。この頃から”フラワー”という言葉が表紙を飾るようになるのですが、この言葉をどういう意味合いで使っているのかはちょっとよく分かりません。別冊少女コミックと分離した頃でもあり通巻表記も非常にわかりにくいです。

 

 単行本の方は山田ミネコの最後の貸本系単行本「6月の丘」です。厳密に言えば貸本ではないのですが、出版社がヒロ書房のため便宜的に貸本に分類しました。右はガロ系の最後の砦?佐々木マキの作品集です。ちょっとイタミありますが、帯も付いております。

 他にめぼしい辺りは

 

 「一条ゆかり長編集」全3巻です。このシリーズだけ”りぼんデラックスコミックス”として出版されましたが、結局この3冊だけのシリーズ名となってしまいました。

 来週はGWが絡むので新着はほんの少しの予定です。一応戦前の少女漫画?の予定です。

 

 

4月22日(土)
天気(晴)
売上
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○
_| ̄|○

 

 全古書連大市は、売りが良くて(^_^)買いが全滅(T_T)。まあ売れたのだから良しとしよう(^^;

 今週の新着目録です。先週に引き続き1960年代末から70年代前半のりぼん本誌とりぼん別冊系が主体です。

 

 まずは、りぼんの別冊系の一つ「りぼんコミックス」です。創刊は1968年1月号(ただしその一年ほどまえに「ジュニアコンパクト」という雑誌もあった)で、版型はB6でした。通巻6号目で「ジュニアコミック」に誌名を変更し通巻10号目で廃刊となります。もう一つのりぼん別冊系「りぼんコミック」(創刊は1969年1月号、判型はB5)と名前が似ているので混乱しやすいです。古典名作のコミカライズを中心とした誌面構成で、そのため単行本未収録が結構多いです(ただしあまりちゃんと確認しておりません(^^;)。

 今週のお奨めどころは

 

 りぼん1971年1月号掲載、山岸凉子「冬の旅」。りぼん1971年10月号掲載、巴里夫「愛」。どちらも単行本未収録です。

 雑誌以外が少なくてすみませんm(_ _)m。

 みやわき心太郎「初恋アルバム」全2巻。表紙裏にサインとイラストカット付です。

 最後は、単行本が少なそうでいて、実は結構出ている(先輩に対して失礼な(^^;)辰巳ヨシヒロの「乾いた季節」です。

 最近は市場では会えなくて寂しいですかぎりです。

 

 

4月15日(土)
天気(晴)
売上(アレ)

 

 

 昨日、貸本マンガ史研究会が発行した『貸本マンガRETURNS』の出版記念パーティがありました。ちょっと招待されたので四谷のポプラ社まで出かけて参りました。出版関係者とかマンガ家とか評論家とかが、うじゃうじゃ〜とおりました(^^;

ビッグ錠(佃竜二)さん

山根貞男さん

左、林静一さん。右、水島新司さん。

左、巴里夫さん。中央、米澤嘉博さん。右、みやわき心太郎さん。

 他にもいろんな方がいらっしゃいましたが、紹介しきれないのでこの程度で。

 今週の新着目録です。りぼん1970年代前半と諸々です。

 りぼんの1970年代前半は、ここでも散々取り上げたので今更あまり説明することもないのですが、一つだけ発見したのでご報告。

 りぼん1973年1月号のりぼんマンガスクールに坂田靖子の名前が見受けられます。タイトルがちょっと見えませんが「クモのお嫁さん」です。

 雑誌以外では・・・

 

 左は、「あさりちゃん」で有名な室山まゆみの「すうぱあかぐや姫」。余談ですけど「あさりちゃん」って1978年の開始からいまだに連載を続けているんですね。単行本も79巻目。すごいです。
 右は横山えいじの「スクランブル効果」。著者のデビュー単行本。

 

 左は、中田雅喜の「必勝電脳学園」。デビュー作の「どこまでもドコマデモ」も収録。ちなみに横山えいじとは夫婦です。
 右は、前川つかさの「カクエイくん」。モデルは当然某総理大臣。ちょっと珍しいでしょ(^^;

 今週はこんなところで〜。

 来週は、全古書連大市が開催されます。その関係で(人足にかり出されるの(^^;)18日火曜日はお店をお休みします。なんか良いもの仕入れられるかな〜。

 

 

 

4月8日(土)
天気(晴れ時々雨)
売上(雨)

 

 

 急に雨が降ったり、晴れたりと、東京地方は天候不順です。

 今週の新着目録です。先週とうってかわって雑誌ばっかりです(^^;

 まずは1977年別冊少女コミック。ちょっと欠けがあるので10冊です。

 この年、80年代を代表する新人が出現します。

 

 左上、佐藤史生「恋は味なもの」。右上、吉田秋生「ちょっと不思議な下宿人」。下、夢野一子「光色の小さな部屋から」。これらがデビュー作となります。ただし3人とも別コミではあまり出世しませんでした。

 他に気になる作家としては、1976年9月号でデビューした宮田陽子。1980年台前半くらいまで、週刊少女コミック、別冊少女コミック、DUO等に結構な数の作品を発表していましたが、ついぞ単行本が出ることがありませんでした(ひょっとして私が知らないだけ?)。

 

 左は、宮田陽子にしては珍しいギャグもの「給食のお雑煮に涙がおちた」。右はちょっとシリアスなテーマの「16歳のおめでた」。しかし宮田陽子に関するデータってどこにもないなぁ(T_T)。

 もう一つ雑誌は、マンガ情報誌として有名な「だっくす」と「ぱふ」。1980年代のマンガ読みは、大分お世話になったことでしょう。

 

 もともとこの雑誌は1974年頃に発行された「漫画界」というミニコミ誌が母体となっている。その後「月刊漫波」、「まんぱコミック」と名を変え、1977年8月に「だっくす」となる。さらに79年1月号から「ぱふ」に誌名変更。つくづく誌名変更が好きな雑誌である。当初の発行は清彗社だが、1981年1月号を出した直後、内部分裂を起こし、「ぱふ」と「ふゅーじょんぷろだくと」に分かれる。その後1981年11月号で復刊を遂げるが、それ以降の発行は雑草社となります。

 「だっくす」の頃は、まだサブカル色が残り結構面白い執筆陣がおります。

 

 左上は、柴門ふみの初期ペンネーム、ケン吉名義での「山月記」。右上は、ポポロクロイス物語で売れっ子になった田森庸介の初期ペンネーム高峰丈のSF「アルタイラ アルタイラ」。下は、アナーキーな評論家、竹中労の「ヒッピーおじさんの昔ばなし」。

 毎回、いろんなマンガ家の特集を組み、作品リストなどが掲載されたので、特定マンガ家の追っかけをするには大変良い雑誌でした。

 今週は「ぱふ」の作業に追われて、単行本は2冊だけ。

 

 左は川崎苑子の単行本で一番レアとなっている、「タンポポとりでに集まれ」です。状態は割と良いですが、揃いではなく2巻のみなのがちょっと残念。右は鶴書房のSFベストセラーシリーズ川又千秋「夢の戦士」です。帯も付いてて状態も良いです。

 来週は何を出せますやら(^^;

 

 

4月1日(土)
天気(晴のち曇)
売上(花冷え)

 

 

 ようやく陽気も春めいて参りました。景気はまだまだ寒いのでございますが・・・

 今週の新着目録です。雑誌ほとんど無し、イラスト集メインでございます。

 まずは朝日ソノラマのトップレディカラーシリーズから2冊。

 

 A4サイズの大判で、イラスト集のようですが、イラストは巻頭にフルカラー4枚があるだけで残りは2色刷の普通のマンガです。「竹宮恵子」「山岸凉子」「倉田江美」「樹村みのり」「大島弓子」の5冊が発行されました。付録としてB1サイズの大きなポスターが付いております。今回「山岸凉子」の方は、残念ながらポスター欠です。

 

 ガロ系劇画の古書の中では、佐々木マキと並びいまだに高い人気を誇る林静一の劇画作品集です。全2巻で刊行されました。発行部数の問題から1巻の方がなかなか出てきません。

 北冬書房がらみでもう1冊。野田昌宏関連でも中々出てこない「SFパノラマ館」です。

 SFコレクターというものの真髄を伺うことの出来る一冊です。

 イラスト集の方では、

 

 左が永野護「CHARACTERS#6 TWIN TOWER」。初回版の銀色ケースソフト装丁のものです。右はジ・アニメの別冊として発行されたムック「魔法のプリンセス・ミンキーモモ 夢の中の輪舞 イラスト&原画集」。

 普通の新書からは、店主の趣味でご紹介(^^;

 

 左は、ささやななえの中期短編集「沈黙の朝」です。エッセイやら小説までまとめた短編集です。しばらくマンガの仕事を辞めて図書館通いをしていた話など、著者の意外な一面を伺い知ることの出来る作品集です。右も店主のお気に入り、木村晃子「ラム亭のちいママ」。ノスタルジックな作風と絵柄が中々すてきな作品です。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮