神保町裏通り日記  
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3月31日
天気(曇)
売上(^_^)

 

 都心部は桜満開です。天気はちょっと悪いですが。花粉症の方はまあ相変わらずです。今年はクシャミより咳の方が出ています。鼻水もしんどいけど咳もしんどいな。

 今週の新着目録です。今週はりぼんの別冊系主体です。りぼんコミックが1冊、りぼん大増刊11冊、りぼんオリジナル15冊です。あとは貸本が2冊。

 まずは、りぼん大増刊。末期になると新人養成の為の雑誌という色合いが強くなってきます。そんなこともあってデビュー作とか、単行本未収録が多いのが特徴です。

 

 左は池野恋の単行本未収録「MY様に捧ぐ」りぼん大増刊1979年5月号。右は佐藤真樹の単行本未収録「フランスパン物語」りぼん1976年大増刊お正月号。

 

 千明初美2作品。左は「かじか沢物語」の続編「かじか沢夜話」りぼん大増刊1980年3月号。右は「お二階は診察室」の続編「こがらし日記」りぼん大増刊1980年11月号。

 

 左は新里敦子「ゆきんこ」りぼん大増刊1979年1月号。右はエチエンヌシリーズで有名な水星茗の初期作品「恋は貧しく美しく!?」」りぼん大増刊1980年11月号。

 お次は『りぼんオリジナル』です。

 

 左は創刊号の1981年春の号。当初は年5回程度の不定期発行でした。右は2002年10月号。ちなみに廃刊は2006年6月号でした。

 

 まずは小田空「めんたんぴんリーチうるトラ」。りぼんオリジナル創刊とともに始まったこの連載は、毎回主人公とか設定が変わり、最後には萩岩睦美を同行したヨーロッパ旅行記へと変貌するという迷走を続けた。「空くんへの手紙」に埴輪と土偶の恋愛話2話分を収録するのみで、あとは単行本未収録になってます。左は第1回りぼんオリジナル1981年春の号。右は最終回1982年冬の号。

 こんな感じで中途半端に単行本収録される例が結構ありました。

 

 前編だけが刊行されて後編がついに発行されなかった、篠崎まこと「ぐみの実荘ものがたり」。連載は全5回で完結しましたが、3回までが前編に収録され、後編は単行本1冊に見合う他作品待ちだったようなのですが、結局これ以降りぼんでの作品発表はありませんでした。そのため後編は発行されず、第4回と第5回は未収録のままです。左は1983年初夏の号掲載第4回「5月病かな?」。みぎは1983年夏の号掲載第5回「3度目の正直」。

 半端な収録といえばこちらも同じ。

 彩花みんの「ぴょん」。同名タイトルの単行本が出ておりますが、4話ほど未収録になっています。こちらはりぼんオリジナル2002年10月号。

 更に単行本未収録を続けます。

 

 左は、おーなり由子「夏のおわりに水族館」りぼんオリジナル1984年秋の号。右は弓月光「ハンドメイドのイブ」りぼんオリジナル1983年初夏の号。

 雑誌の最後は新里敦子で締めくくり。

 

 左はりぼんオリジナル1982年冬の号掲載「流星」。右は1983年春の号掲載「風に向かいながら靴をはいた」。この作品が一応私が把握している最後の作品です。

 新里敦子は、単行本「月夜とセロ弾き」が1冊あるだけで、その他の作品は未収録となっています。新里敦子は、阿保美代や奈知未佐子に通じる上質なメルヘンを書く作家さんでした。描き続けていればそれなりのポジションを得るだけの実力がある作家さんだと思いました。ちょっと残念です。

 貸本の方は、今週は2冊だけです。

 

 

 上が南條美和「水色の妖精」。そして同時収録、藤本典子(一条ゆかり)「ブラボーエミリー」。下が「風車62集:オオトモヨシヤス特集号」。そして同時掲載、藤本典子(一条ゆかり)「シェールの湖」。

 藤本典子名義の貸本作品は、5作品程度が存在するようです。

 りぼんオリジナル1981年冬の号に一条ゆかりのインタビュー記事があり、そこで貸本時代の話をちょっと語っているので参考に一部をご紹介。

 今週はこれまで〜。

 えーと最後に神保町のお仲間紹介。以前神保町のすずらん通りで営業していた、かんけ書房さんが白山通り水道橋寄りに新オープンしました。

ホームページはこちらです。
http://homepage2.nifty.com/kanke/

ごひいきの程よろしく〜。

 来週はりぼんの残りを予定です。

 

 

3月24日(土)
天気(曇)
売上(-_-)

 

 風邪がようやく治ったら、花粉症が出てきた(T_T)。毎年暖かくなると症状が出だします。ちょっとつらい季節です。

 今週の新着目録です。わたなべまさこ名作集一挙82冊です。今週はこの作業だけで手一杯でした(^^;。







 ここでまずは、わたなべまさこのプロフィール。昭和4年5月16日生まれ。デビュー作に関しては、本作品集の奥付には昭和27年「涙の賛美歌」(若木書房)とありますが、本人のエッセイでは「すあまちゃん」(若木書房)デビューとなっています。それ以前に中村書店から「小公子」が出される筈だったらしいのですが、出版社の事情により刊行されたかどうかが不明になっているようです。雑誌デビューは「山びこ少女」、代表作は昭和46年の小学館漫画賞受賞作「ガラスの城」、その後のホラー路線を決定づけた「聖ロザリンド」、少女マンガからレディースへの転向をはかった「悪女シリーズ」(週刊明星掲載)など多数。画業55年を超え、現在双葉社の『Jourすてきな主婦たち』で「金瓶梅」をいまなお連載中。

 未だ現役を続ける画業の長さと、少女物、純愛物、愛憎物、怪奇物、SF物、歴史物等々のジャンルの広さと現在までの膨大作品数を考えると、少女漫画界の女帝的な存在ともいって良いのではないでしょうか。

 この、わたなべまさこ名作集は、集英社の子会社であるホーム社から1991年5月に『ガラスの城 1巻』を皮切りに出版され、2003年7月の『Mrs.エレインの揺籃』まで通算100冊が刊行されました。通巻表記が無く、出版予定も明示されなかったのですが、最終となった『Mrs.エレインの揺籃』から4年弱が経過しても次が出ないところから、一応このシリーズは完結した物と考えても良いようです。

 装丁は平均300ページ程度(巻によって100ページ程度ばらつきあり)、四六判(B6より若干大きい)の半ハードカバー装丁です。収録は最初期の貸本時代こそありませんが、雑誌初連載の「山びこ少女」(初出:少女ブック1957年〜1959年)から近年の作品まで網羅されております。

 ちょっとだけ作品をご紹介。

 初期作品で得意とした双子物の原点「山びこ少女」。

 多重人格物とサスペンスとホラーがミキシングされた傑作「かおるの最後の顔」。

 11代将軍家斉の大奥を舞台にした「ライオンの城」。

 児童文学のコミカライズ「小公女」。

 ソドミィ物かと思ったら実はバンパネラ物だった「美少年−すぎにし愛の日々−」。

 地球の中心に広がる地底世界。ロストワールド物「プルトンの息子たち」。

 6歳にして娼婦の素質を持ち男たちをたぶらかす、悪女シリーズ中の問題作「童話白雪姫」。

 化学兵器「XO66」により凶器の殺人鬼と化した少女リリアムを巡る連作短編集「リリアム」。

 天使のような姿で、悪魔のように残虐な殺戮を続ける少女ロザリンド。初期ホラーの傑作「聖ロザリンド」。

 ホラー系が多少多いのですが、かなり多岐なジャンルに渡り作品を描き続けた、わたなべまさこの足跡を知ることが出来る作品集です。全部で100冊出ており、通常の単行本に直せば150冊程度のボリュームですが、これでもおそらく全作品の半分程度しか網羅できていないのではないでしょうか(推測はいっております)。

 それほどわたなべまさこの作品は膨大にあり、ネット上でもいまだリストは作られていないようです。これを機会に今まで扱った単行本など情報から、不完全ながらリストの作成を行ってみたいと考えております。先が長い話にはなるかと思いますが。

 今回の名作集をもとにしたリストは、近日中にアップいたします。皆様からの情報もお待ちしております。

 それではまた来週(^_^)/~~

 

 

3月17日(土)
天気(晴)
売上(^_^)

 

 そろそろ桜の季節かなと思うとたんに寒くなったりします。よく分からない天候です。

 ここのところ雑誌とか付録ばかりでだったので、今週は普通の単行本をメインにアップしてみました。といっても以前売切になった物の再入荷が多いので、新ネタあまりありませんm(_ _)m。というわけで今週の新着目録です。

 

 まずは数少ない新ネタ。西谷祥子「とうきび畑で」と「サラダっ娘」全5巻。「とうきび畑で」の方は花ゆめ初期のノーコーティングで並表記ですが状態はかなり良い方です。

 

 セットでなくて申し訳ないのですが、赤座ひではる「なきむしメルヘン」1巻と3巻です。「なきむしメルヘン」は著者の代表作とも云える作品で、りぼん1975年8月号からスタートし1980年の約5年間連載されました。基本的には画く話ページの読切り作品です。月刊誌の中では添え物的な作品になりますが、まとめて読むとこれはこれで味わい深い作品ではあります。

 お次は筒井百々子。代表作の「たんぽぽクレーター」。筒井百々子は、元々アニメ関係の仕事をしていたようです(ペリーヌ物語のクレジットに名前が出てくる)。作風も世界名作劇場を拡張したような感じで、いまだに根強いファンがおります。今はどうされているのでしょうか。また新しい作品を読んでみたい作家さんの一人です。

 こちらはラポート版の「1スウの銅貨」。別に大陸書房版というのも存在します。

 こちらは未だ現役の神坂智子「銀杏のペンダント」。大学進学をあきらめ、社会に出て行く少女を描いた、連作短編形式の作品です。カバー下部にちょっとサケがあります。本当に花ゆめ初期のコミックスはカバーが弱くて古本や泣かせ(T_T)。

 

 こちらは当店定番商品、千明初美「蕗子の春」とりぼん付録の「かじか沢物語」。「かじか沢物語」は久しぶりの目録アップです(本当は長いこと出し忘れていた(^^;)。

 

 最後は貸本マンガで締めくくり。東邦漫画出版の「愛」です。高橋真琴表紙が売りですが、作品に高橋真琴執筆がない号は、表紙しか売りがないというちょっと哀しい短編誌です(^^;。なるみあきらが多少良い味出しているのですが、やはりちょっと絵柄が高橋真琴を意識しすぎているようです。

 来週あたりからもう少し貸本を出し始めようかと考えております。

 

 

3月10日(土)
天気(晴)
売上(-_-;

 

 えーと前振りが何も思いつきません。いつもたいした前振りを書いているわけではないので、読む方も多分どうでも良いと思うのですが、何となく座りが悪くて(^^;

 今週の新着目録です。またもやりぼんの付録とプリンセス1980年台と小学館ミニレディ百科と宇宙の傑作機。ああ、普通の単行本が一冊もない(^^;。

 まずはりぼんの付録1970年代後半から2001年まで。でも今回数はあんまりありません。どちらかというと陸奥A子の付録が主体です。

 

 左は1979年2月号付録「A子ちゃまセット」。内容は”ファッション・ドール”と”ワードローブ”(要は着せ替え)と”バレンタイン・ミニカード”と”バレンタイン・ミニふうとう”の4点。右は1970年7月号付録「ビューティフルカレンダー」。絵は陸奥A子の他、篠崎まこと、佐藤真樹、太刀掛秀子、小椋冬美、一条ゆかり。6ヶ月分のカレンダーです(未開封なので推測ですが)。

 

 左は1980年8月号付録「スーパー・サマーバッグ」。縦長A4サイズの薄手ビニールのバッグです。右は1980年11月号付録「星占い相性スピード診断」。お互いの正座の位置に紙の人形を動かすと色で相性度を示してくれるグッズ。

 こちらは1980年10月号付録「チャーミングラック」。バスの形をしたラックです。1970年代後半のりぼんの付録といえば、まずは陸奥A子が挙げられる程、陸奥A子の付録には定評がありました。作品自体の人気もありましたが、絵柄がやはり付録としてのマッチングが良かったことが主因ではないでしょうか。

 プリンセスは1980年代。「王家の紋章」と「エロイカより愛をこめて」と「悪魔の花嫁」の3本柱を主軸に、読切りと短期連載がひたすら繰り返される時代でした。カラー頁もだんだん増えてきていました。でも相変わらず一部の紙質は悪いです。今週は写真はもう良いかな(^^;。

 ミニレディ百科は2冊入荷。

 小学館入門百科シリーズ45「ミニレディ百科 エチケット入門」。今回も状態は結構良いです。ミニレディ百科も全容が不明なので、一度完全なリストという物を作ってみたいものです。

 最後は前回のコミケで完売してしまった、「宇宙の傑作機No.4.5 X−20ダイナソア増補改訂版」。

 改訂前のは未見なので、どの程度改訂されたかは不明です。ただページ数が増えているので値段的には100円上がっております。

 来週は、りぼんの付録やります。その他はちょっと不明です。

 さあ、確定申告やらなきゃ(^^;。

 

 

3月3日(土)
天気(晴)
売上(-_-)

 

 今日は桃の節句です。あんまり店とは関係ないですが(^^;。

 今週の新着目録です。先週に続き付録物。雑誌の方は少女クラブと月刊プリンセス。

 付録の方はりぼん以外が少しとりぼん物。

 なかよし1979年7月号付録。B5版の複製原画集。カラー8枚、モノクロ2枚の10枚。紙製のケースに入っております。いがらしゆみこ・高橋千鶴・原ちえこ・あさぎり夕・たかなししずえ、5人のマンガ家作品が収録されております。ケースはちょっと汚れておりますが、内部はきれいです。

 

 1988年の小学二年生から2点。左は上原きみこの「まりちゃん おどるきせかえバレエ人形」。レバーを動かすと左手と右足が動くようです。右は「ジェニーきせかえ宝石ばこ」。いつも疑問に感じるのですが、この手の商品を買ったお客様は組み立てるって事をするのでしょうか?

 後はりぼんの付録ですが、今回は未開封セット物がちょっと多いです。

 こちらは、りぼん1979年7月付録、萩岩睦美「むつみたんのワィワィ・セット」。

 雑誌の方は、まずは少女クラブ。

 

 左が1959年8月号。右が1961年11月号。どちらも細川知栄子単行本未収録作品が載っています。

 

 左が1959年8月号「黒いこうもり」。右は1961年11月号「母の名よべば」。どちらもバレエがらみのお話ですが、バレエは小道具扱いです。「黒いこうもり」では屋外でバレエの練習をしたりとかなり強引です。

 細川知栄子以外にも

 

 左は1959年8月号、南汀子「金時さん」。南汀子=石森章太郎です。右は1961年11月号、あすなひろし「ミルのおはなし」。あすなひろし初期の絵柄です。初期でもすごく上手いなぁ。

 プリンセスの方は1979年。細川知栄子「王家の紋章」人気で出だしております。巻頭カラー8ページを年3回も行うのはダテではないですね。

 ところでプリンセスは巻頭カラーページの見開きを更に折り込んで約2.5ページサイズにしておりました。実のところこの折り込まれたページも目次上は別ページとしてちゃんとカウントするのがルールです。つまり目録では巻頭カラー8ページと明記しておりますが、実は巻頭カラー9ページなのです。ややこしいので無視しておりますが(^^;

 来週は未定です。ちょっと確定申告の時期なのでどうなる事やら不透明なんですが(^^;

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮