梅雨に入りました。日差し暑いです。本格的な夏に突入という気分です。暑いの苦手なんですよね(^^;。
今週の新着目録です。先週雑誌の入力頑張りますと言った舌の根も乾かぬうちに、貸本入力始めちゃいました。実は先週の南部大市と今週月曜日の市で久しぶりにまとまった量の貸本を落札しました。てなわけで今週と来週は貸本をアップしようと考えております。
今回アップするのは総数50冊。比較的若木書房の少女漫画短編誌が豊富です。そこら辺をメインに解説してみたいと思います。
50冊の内訳は、まず短編誌が『泉』5冊、『こだま』16冊、『こけし』12冊、『ゆめ』4冊、『風車』2冊、『風船』1冊の計40冊。個人単行本は、ひまわりブック4冊、虹文庫1冊、その他5冊というところです。
ここでちょっと若木の少女漫画短編誌に関して解説。若木書房の少女漫画短編誌は、1958年6月に創刊された『泉』を皮切りに、『こだま』(1959年3月)、『こけし』(1959年7月)、『ゆめ』(1960年1月)、『草ぶえ』(1961年1月:推定)、『風車』(1962年1月)、『風船』(1964年10月:推定)と全部で7誌が発行されました。
若木書房はこの7誌の少女漫画短編誌に加え、1959年7月より発行した「ひまわりブック」により、出版の比重のかなりを少女漫画にシフトしました。多数の少女漫画家を抱え、少女漫画界に於いて数多のプロを輩出した貢献はかなり大きなものだと思われます。(一度どれだけの作家が関わったかリストを作ってみたいのですが、ひまがちょっと無くて(^^;)
長々と前振りして、まずは『泉』です。1958年6月の創刊から1965年5月まで84冊が刊行されました(別冊除く)。
今回は24号〜27号と別冊の5号の5冊です。
『泉』の表紙は基本的に岸田はるみが担当。なかなか見分けをつけるのが難しいのですが、江川みさおに比べるとちょっとだけお姉さんっぽい絵柄です。
比較的前期の主筆は、わたなべまさこです。巻頭14ページカラーの全20ページというのも、ほぼデフォルトです。
左は『泉24号』こだまつぎよし(こだま次吉)「老人とウリ」。右は『泉25号』わたなべくにお「かおれ野の花」。
左は『泉26号』わたなべまさこ「アカシア物語」。右は『泉27号』鳥海やすと「カゲロー少女」。
『泉』の最後は『泉 別冊5号』から武田京子「すてきな日曜日」。とにかく『泉』の初期は、基幹雑誌ということもあって絵の上手い人が多いです。
お次は『ゆめ』。1960年1月の創刊から1968年6月の96号まで続きました。若木少女漫画短編誌の中では一番巻数が多いです。
表紙は江川みさおが担当。ちょっとふっくらとした可愛い絵柄が特徴です。
左は『ゆめ 38号』こばやしけんいち(小林健一)「おかあさんの手」。右は『ゆめ40号』赤松セツ子「マリーナの星」。
『風車』はどちらかというとコミカルな作風が主体の短編誌です。右は『風車28号』巴里夫「先ぱい後はい」です。
こちらは星城朗二。好き嫌いが分かれる絵柄のようですが、店主の個人的趣味に於いては好きな部類です。
最後に木内千鶴子。
マーガレットでも多数の作品を発表した実力派の方ですが、代表作に恵まれなかったため、作品数の割にはちょっと一般的評価が低い傾向があります。でも上手い作家さんだと思います。
来週は『こだま』と『こけし』をアップします。乞うご期待。