秋も深まると、眠気も深まります(^^;。ここのところ涼しくて、いくら寝ても寝たりない気分です。
眠気を堪えつつ、今週の新着目録です。雑誌は1984年週刊少女コミック1年分、その他は貸本漫画です。
貸本漫画は、まずは新爆笑ブック。
東京漫画出版からでたギャグ系のアンソロジーで、主筆は滝田ゆうでした。いつ頃から発行されたのかのデータがちょっとないのですが、廃刊は1964年9号のようです。
このアンソロジーからデビューした漫画家にあだち充の実兄のあだち勉がおりました。
左は新爆笑ブック1962年6号の読者欄に投稿されたカットです。右はデビュー間もない1964年の6号に掲載された、「3ばか兄弟 第1回」です。高校二年生の時の作品です。赤塚不二夫と仲がよかったそうですが、4年ほど前に亡くなっております。
他は貸本漫画として後期のものが多く、雑誌掲載をまとめた作品が今回多めです。
左上、つのだじろう「逆転王」。初出は1962年〜3年の週刊少年マガジン。右上は古賀新一「猫の目人形」。これの初出が不明なのですが、併載の「人形の家」のほうは、週刊マーガレット増刊1966年12月20日号です。
左下、九里一平「すっとび力丸」。初出は1963年週刊少年マガジン。右下は、久慈あきら「弾丸ジャロ」。初出は1961年週刊少年マガジン。
こちらは川崎のぼる「おお、ひばりたからかに」。同名作品がりぼんカラーシリーズにありますが、どうもどちらが先に出たのかは判然としておりません。りぼんカラーシリーズと同名貸本作品は3作品が見いだせます(竹本みつる「ふたりの花物語」、西たけろう「星からきた少女」)。どちらがどう初出なのかは、今後調べていきたいと思います。
雑誌は週刊少女コミックス1984年1年分。この年の気になる連載といえば、市川みさこ「しあわせさん」。
市川みさこ「しあわせさん」は、1973年12月9日号から連載が始まった、当時としてはかなりな長寿作品でした。
「しあわせさん」の連載は、アニメ化の決定が発表された1984年2月5日号で、いったん休載となります。このときの休載理由は作者の出産のためということでした。それから2ヶ月後の1984年4月20日号に於いて、タイトルをアニメに合わせた「オヨネコぶーにゃん」とし再開されます(アニメ開始は当年の4月3日)。ところが「オヨネコぶーにゃん」の連載は、1984年10月5日号で最終回となってしまいます。わずか12話と短命でした。
アニメの方もちょっと変な経緯をたどります。全31回(1回に3話の放映を行ったので話数としては93話)の放映がされましたが、第1回から第28回までは1984年4月3日〜10月23日迄に放映されましたが、残りの3回分は翌年の3月に単発として放映されております。そしてもう一点主役のオヨヨの名称が途中で”ぶーにゃん”と変更されました。
はっきりと事情はわかりませんが、このオヨヨという名称に絡んで何かトラブルが合ったのかもしれません。まあ単なる憶測に過ぎませんが。
ちなみに単行本は全部で9巻出ました。9巻目の発行日は1984年の8月20日なので、結局1984年7月20日号以降に掲載された作品(「オヨネコぶーにゃん」としては7話目以降)は、単行本に収録されませんでした。
左は「オヨネコぶーにゃん」として再開された第1回、1984年4月20日号。右は最終回、1984年10月5日号。ちなみに最終回でオヨヨは、クーニャンというメス猫と電撃結婚して終わります。作中としてはハッピーな終了でした。
来週は少コミにちょっと疲れたので、プチコミにちょっと逃避します。筒井百々子の単行本未収録も出ます。
それではまた来週。