神保町裏通り日記  
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3月28日(土)
天気(晴)
売上
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 もう年度末で、今年ももう4分の1が経過。まったく時間が流れるのは早いです。

 今週の新着目録です。プチコミック1984年〜85年と上原きみこ「まりちゃんシリーズ」バラと付録が少しです。

 プチコミックに大ネタはないのですが、まあ店主の趣味でちょっと紹介。

 

 

 ホラーでもカルトでもない時代の池田さとみ。地味な時代ですが個人的には好きでした。ここら辺は「オンエア」の連載が始まるちょっと手前です。

 

 こちらは刀根夕子。店主の趣味は片寄ってますね(^^;

 単行本は上原きみこ「まりちゃんシリーズ」てんとう虫コミックス色々。

 

 左は「ハーイ!まりちゃん」。右は「ラブリーまりちゃん」。

 

 左は「ハーイ!愛のエトワール」。右は「銀のトウシューズ」。

 最後は「白鳥の歌」。どれも小学館の学年誌に掲載されたシリーズです。今回はセット物が無くすべてバラです。

 最後は付録物。

 こちらはマキの口笛絵はがき2枚と封筒1枚のセット。りぼん9月号としか記載がないため何年の付録かは不明なのですが、連載期間中の1960年〜62年の間の物だとは思われます。本来付いていた枚数も不明のためこれで完品かどうかの確証はありません。

 こちらは、なかよし1957年12月号付録、わたなべまさこ「天使のひとみ」です。B5版の大きめの付録です。

 来週の目録はちょっと未定です。余裕があれば学年誌を出したいのですが、ちょっとどうなるかが判りません。

 

 

3月21日(土)
天気(晴)
売上
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 もうなんだか世間も暦も春みたいです。でも花粉が目にきてちょっと痒くて春の気分も5割ダウンです。

 今週は1965年〜70年までの「りぼん」が7冊と「ひとみ」と「週刊フレンド」が1冊ずつ。新書マンガはマーガレットコミックスとか、りぼんコミックスとかが少しと、バレエ関係の書籍が2冊です。

 

 りぼんは7冊ありますが、取り立てて紹介する大きな目玉はありません。

 強いて挙げれば1,968年3月号に一条ゆかりの雑誌デビュー作「雪のセレナーデ」が掲載されていることくらいでしょうか。

 新書マンガの今回のお薦めは

 

 

 ところはつえ「にゃんころりん 全4巻」。今でも十分通用しそうな可愛いキャラクターが人気の単行本です。雑誌掲載は週刊マーガレット1971年28号〜1978年48号の7年間ほどです。4巻に一応最終回は載っていますが、全話が収録されているかどうかはちょっと不明です。

 

 他単行本はイケスミチエコ「蒼い炎 全3巻」とか、わたなべまさこ「シャンデリア 全3巻」とか色々。

 最後はバレエ関係の書籍2冊。

 

 左は、少年少女講談社文庫「バレエものがたり」です。監修者の服部智恵子は、日本におけるバレエの先駆者で日本バレエ協会の初代会長だった方です。内容はバレエの題材になる「白鳥の湖」、「火の鳥」などのストーリー紹介やバレエ用語の解説などから構成されております。

 右は、ジーン・エストリル「バレエへの夢」です。ドリーナという少女がバレリーナを目指す物語で、ドリーナ・バレエシリーズとして偕成社から全10巻でたうちの1巻目です。

 今週はこんなところです。来週はまたプチコミックと、単行本は適当に(^^;。

 

 

3月14日(土)
天気(雨)
売上
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 毎年毎年受験前の気分になる確定申告がようやく終わりました。まあほとんどルーチンワークなので、たいした作業じゃないのですが、なぜだか毎年この時期になるとちょっとユウウツ。

 今週の新着目録です。少女漫画単行本はティーンコミックスデラックスを中心にマイナーレーベルもの。雑誌はプチコミックです。

 

 まずは若木書房ティーンコミックスデラックスです。初期カバー版はコートが掛かっていないので、痛みやすくて泣かせ物です。今回の物もスレとかありで状態はもうひとつ良くないです。

 そんなマイナーレーベルの中でもマイナー中のマイナーが別冊エースファイブコミックス少女版。

 くれやまさちこ「真夜中のどろぼう」。講談社なかよしの増刊系や白泉社花とゆめ等で執筆しておりました。単行本は、私が把握している限りではこれ1冊しかありません。これには通巻番号6が記載されておりますが、別冊エースファイブコミックス少女版って、何冊出たんでしょうか?

 雑誌の方は、小学館「プチコミックス」1979年から1983年まで。今回はその中から筒井百々子をピックアップ。

 こちらはプチコミック1980年10月号掲載、筒井百々子「イーフリアム」です。これが筒井百子のデビュー作になります。この作品は、COVERT SONGシリーズという読切り短編連作の第1回目ですが、雑誌掲載の際は、新連載と表記されています。デビュー作が連載作品というのも非常に希有な例だと思います。

 さてこのシリーズは、1980年の10月号から1982年の2月号まで全17回続きました。単行本は大陸書房から「1スウの銅貨」として1〜12話まで収録、フロム出版「グレンデル星座」に13話から14話までが収録されました。ただし「グレンデル星座」の単行本収録の際にはCOVERT SONGというシリーズ名は省かれています。

 で本題です。目録作成にあたってシリーズ14の「メロディー・ライム」のタイトルが単行本と違うことに気づきました。単行本では「メロディー・タイム」になっております。さては編集者がタイトルを間違えたのかと思ったら、どうも違うようです。

 

 左は雑誌収録時のシリーズ14「メロディ・ライム」。右が単行本「グレンデル星座」収録の「メロディー・タイム」。扉絵も書き換わっているなぁと単純に思ったらさにあらず。

 

 この画像は同じ「メロディー・ライム」の2ページ目です。左は雑誌、右が単行本です。ぱっと見に構図は一緒ですが、完全に書き換えられております。全体この調子で、ネームレベルは一致するのですが、作画に関しては加筆修正ではなく、完全に一から書き換えられております。表題が違う点もどうやら間違いではなく、"Melody rime"もしくは"Melody rhyme"だったものを"Melody time"に変更した物のようです。

 てなわけで気になってしまったので、COVERT SONGシリーズを全部調べなおしてみました。以下の表は雑誌収録時のページ数と単行本時のページ数の一覧です。

筒井百々子 COVERT SONGシリーズ 雑誌・単行本ページ数比較
プチコミックス掲載号数 タイトル シリーズ通番 掲載単行本 雑誌頁数 単行本頁数
1980年10月号 イーフリアム 1スウの銅貨 6 12
1980年11月号 レオニズの夜 2 1スウの銅貨 12 12
1980年12月号 聖なる夢 3 1スウの銅貨 10 14
1981年1月号 雲の機関車 4 1スウの銅貨 13 15
1981年2月号 ララバイランド 5 1スウの銅貨 11 16
1981年3月号 たそがれのインディアン 6 1スウの銅貨 12 15
1981年4月号 村はずれの聖母 7 1スウの銅貨 11 9
1981年5月号 5月の屋根の下 8 1スウの銅貨 13 15
1981年6月号 はしばみ谷 9 1スウの銅貨 14 18
1981年7月号 ベネトナーシュ 10 1スウの銅貨 12 15
1981年8月号 サーペンタイン幻想曲 11 1スウの銅貨 24 25
1981年9月号 1スウの銅貨 12 1スウの銅貨 20 27
1981年10月号 ガドルフの森 13 グレンデル星座 20 32
1981年11月号 メロディー・ライム
(単行本時「メロディー・タイム」
14 グレンデル星座 16 16
1981年12月号 神様への手紙 15 グレンデル星座 18 22
1982年1月号 グレンデル星座 16 グレンデル星座 17 17
1982年2月号 終章 17 未収録 15 -

 ページ数が一致するのは「レオニズの夜」と「メロディー・ライム」と「グレンデル星座」の3作品くらいなモノで、ほとんどがページ追加されております(「村はずれの聖母」のみ減ページ)。しかも単純なページ追加ではなくほとんどの作品で全ページ書き換えが行われておりました。よほど初期の作画が気に入らなかったのでしょうか。でもここまで書き換えるというのは、絵に対する拘りが相当あったという事なのでしょう。並々ならぬプロ意識を感じさせます。

 他にプチコミックからは

 プチコミック1983年4月号掲載、河あきら「Light Blueストリート」。単行本未収録の「柾美くんシリーズ」の第1回です。柾美くんシリーズは全部で4回続きましたが、今回欠番があるので3作品しか目録上にはありません。

 1960年代の古い「りぼん」が、7冊だけですが入荷しましたので、来週はこれをアップする予定です。単行本もそれに併せてりぼんマスコットコミックスをちょっと出す予定です。

 ちなみに来週の20日金曜日は営業の予定です。

 

 

3月7日(土)
天気(晴)
売上
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 今日は天気がよいですが、ここのところ全般的には天候不良。天気が悪いと店番してても気分が暗くなっていやですね。来週もまた東京地方は天気が悪いみたいです。

 今週の新着目録です。やっぱり先週の予告を無視したような内容です(^^;。

 単行本は初期のレディスものが14冊。

 

 

 今ではレディスコミックの判型といえば、新書より少し大きめのB6サイズが主流ですが、レディス物の出版が始まったばかりの1983年頃から80年代後期にかけては新書サイズがほとんどでした。しかも一般の新書サイズ漫画単行本より微妙に幅の狭い文章系新書(カッパノベルスとかで使われている)サイズでした。まあ幅が小さいと言っても実際に測ると4mmくらいしか違わないのですが、本棚に並べると微妙に背が揃わなくてちょっとイヤンな感じのサイズです。まあ新書サイズというのは、B判とかA判の様に明確な規格があるわけではないので、仕方がないのでしょうが…

 今回のレディスもの、レーベル的には集英社YOUコミックス(左上)、少年画報社ヒットコミックス メイズベスト(右上)、サンリオロマンスコミックス(左下)、小学館フラワーコミックス ジュディロマンス(右下)の4種類。メイズベストを除いて3種類が微妙に幅の狭い方です。

 1980年代ですと、まだレディスコミックはマイナーな部類だったため、これらの単行本もあまり部数は出なかったようです。今回入荷した14冊もすべて初版しかありませんでした。てなわけでレーベル自体もマイナーです。

 雑誌の方は少女コミックの増刊系とmimiDX、他にりぼん系の売切補充が主体です。

 りぼんに関しては新規はこれ一冊だけです。

 

 りぼん1983年夏休み大増刊です。表紙がときめきトゥナイトで、ときめきトゥナイトの番外編カラー4ページ付で、ときめきトゥナイトのシールも付いて、ときめきトゥナイトファンには堪えられない一冊です。

 

 週刊少女コミック増刊系には、多少単行本未収録が見受けられます。左は週刊少女コミックス増刊デラックス1980年1月27日号掲載、岡田史子「百合ちゃんの冒険旅行」。右は週刊少女コミックス増刊デラックス1979年6月28日号掲載、飛鳥幸子「えり子の旅」。この時期の他のマンガ家のカラーに埋もれて世代的には微妙だなと思われる2作品ではあります。

 あんまりアテにならないので、来週の予告はパスということで(^^;

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮