神保町裏通り日記  
トップページへもどる
02年
03年
04年
05年
06年
07年
08年
09年
1
2
3
4
5
6
7
8
9
9
10

 

9月25日(金)
天気(晴)

 

 明日の土曜日から一新会大市の準備が始まるので、今週の目録更新は本日金曜日に行いました。ちょっと変則で申し訳ありません。しかも時間的な余裕がないため、雑誌ばかりで点数も少なくて、更に申し訳ありません。

 という慌ただしさの中、今週の新着目録です。週刊セブンティーンが32冊です。

 週刊セブンティーンは集英社から1967年にティーン向け総合週刊誌として発行されました。翌1968年に別冊セブンティーン(後に月刊セブンティーンに誌名変更)も出版される。名前の通り、ティーンエイジャー向けでマンガとファッションとアイドル情報を含めた総合誌として長らく続いたが、1986年に月刊セブンティーンがヤングユーに吸収合併され、1988年には週刊セブンティーンも「SEVENTEEN」に誌名変更の上、マンガ部分は「月刊ティアラ」に移籍し、月2回のファッション誌に変更される。更に2008年に月刊化され誌名も「Seventeen」となり、もはや当時の面影はないです。

 今回の目録も本来ならば、アイドル情報中心に記載するべきなのでしょうが、どうも店主はアイドルに詳しくないので、結局マンガ中心の記載になっております(^^;

 まあ、津雲むつみ、鈴木雅子、福原ヒロ子、井上洋子、樫みちよ、ふくしま美鈴、粕谷紀子等々のマンガ家を輩出した雑誌でもありました。今回は粕谷紀子をちょっと紹介。

 粕谷紀子のデビュー作は週刊少女コミック1975年4月20日号掲載「夜明け」です。しばらくは少コミで読切り作品を中心に活動しておりましたが1978年頃からセブンティーンが活躍の中心となります。代表作は「風のゆくえ」「森はなに色」あたりでしょうか。

 

 お約束のように単行本未収録作紹介。左は週刊セブンティーン1979年5月15日号掲載「プラム・クリークの思い出」。右は週刊セブンティーン1984年1月17日号掲載「レディー・フレディの反乱」。

 今週はこんなところでお茶にごします(^^;。来週の目録更新は行う予定なのですが、時間がほとんどとれないため、かなり量が少なくなるかと思います。

 メールのお返事もちょっと遅くなるかも知れません。ご了承の程よろしくお願いいたします。

 

 

9月19日(土)
天気(晴)

 

 そろそろ長袖の季節です。今年はちょっと早いですね。

 今週の新着目録です。雑誌に関しては秋田書店一色。「ひとみ」と「プリンセス」と「デジール」、「エレガンス・イブ」。単行本が少し。

 今回雑誌には創刊号が2冊。まずはデジール。

 

 デジール1979年冬の号(創刊号)です。「ひとみ」の別冊として創刊されました。当初の刊行ペースは不明です。「ひとみ」の別冊という割には少し年齢設定高めのようでした。そのため1985年に月刊誌として新創刊された際にはレディスコミックの位置づけとなりました。2007年4月には「デジールSP」に誌名変更され、現在も刊行中です。

 創刊号の巻末に「デジール」という誌名はフランス語で”あこがれ”という意味であるという風に記載されていますが、フランス語の"desir"は、英語の"desire"(デザイア)と同じ意味なので、”あこがれ”というよりは”欲望”に近い意味です。レディス誌としてはともかく、少女誌には向かない誌名ですね(^^;。

 右の画像はイケスミチエコ「ネックレス」。原作はなんと光瀬龍です。光瀬龍も意外と細かいところで仕事をしております。

 

 こちらは「Eleganceイブ」1984年9月号創刊号です。当初から月刊誌としてスタートしましたが、創刊号は全て読み切り作品でした。

 お次は単行本。

 

 ちょっと古めの物は2冊。左は水野英子「グラナダの聖母(マリア)」。朝日ソノラマのサンミリオンコミックスというレーベルでした。本来は透明なビニールカバーが付くのですが、今回は欠品です。右は小学館の上原きみこ名作集6「友情マーチ」。コーティングのないカバーなので擦れやすいのが玉に瑕。

 こちらは講談社KCミミから、おおの藻梨以「TOM BOY」全2巻。

 集英社セブンティーンコミックス、鈴木雅子「禁じられた情事の森」。この頃からだんだんと禁断の愛を描くようになってきた鈴木雅子です。

 今週はこんなところで。来週はセブンティーンあたりをやる予定です。あくまで予定なんですが(^^;

 

 

9月12日(土)
天気(雨)

 

 気分はもうすっかり秋です。神田界隈の古本屋では初秋といえば一新会大市です(本当か?)。今年は幹事役に選任されちゃったので、対応に大わらわです。業者市なので一般の方には関係ないのですが、一新会大市の開催日は9月30日、10月1日となってます。そのため9月26日(土)〜10月2日(金)まで、実質お店の営業は出来なくなります。ご来店のお客様にはご迷惑をお掛けしますが、ご容赦の程よろしくお願いいたします。
 新着目録の方は、何とかこなすつもりでいるのですが、それでも9月26日(土)か10月3日(土)のどちらかの更新が出来ない可能性もあります。そのときにはご容赦を…
 しかしこんな時期に1週間もお休みとは、ここんとこ危ない経営がますます危なくなること必至の状況です(^^;;;;;;。

 今週の新着目録です。少女クラブ、少女、その他色々。今回点数少なくてすみません。

 

 以前ご紹介した細川知栄子デビュー作「くれないのばら」掲載の「少女クラブ1958年夏のまんが増刊号」が再入荷しました。今回はちょっと状態が悪いので、お値段もちょっとお安めです。

 

 今月(?)のお薦め商品。光文社「少女 1958年 松島トモ子増刊」。表紙から裏表紙の広告に至るまでまるまる松島トモ子の一冊です。1958年です松島トモ子もまだ12歳です。ひとりの子役だけで特集号を作るとは、当時の松島トモ子の人気の程がうかがえます。

 

 こちらは普通の「少女1957年8月号」。横山光輝「母さんふたり」扉カラーや松本あきら単行本未収録作「ほらあなのひみつ」掲載。

 

 こちらは「少女1959年夏休み増刊号」。増刊号なので全部読切り作品です。松本あきら「ねむりの森の少女」扉カラーや赤松セツ子「湖」とか掲載。ちなみに「ねむりの森の少女」は、後述の「華麗なる少女マンガ」に再録されておりますが、元原稿がなく雑誌からの取込なので、かなり画質が違います。扉カラーはよいのですがそれ以降の2色カラーページは歴然と違います。

 

 

 ついでに引っ張り出してきた「松本零士 華麗ある少女マンガ」。東京三世社の「少年少女SFマンガ競作大全集」の別冊として発行されましたが、本誌と判型が違いB5サイズなので、意外と気が付かない方が多いみたいです。この別冊には松本あきら時代の単行本未収録作品が満載ですが、雑誌取込の作品も多いので画質がちょっとなんなんです。

 

 週刊マーガレットは今回2冊だけ。こちらは週刊マーガレット1969年34号。西谷祥子単行本未収録作品「朝顔さん」掲載。

 

 他、小学館「フォアレディ」が2冊。もう少し在庫があった筈なんですが、すぐに出てきませんでした。創刊号は1981年1月号で、当時”第4のビッグ誕生”と謳われました。第4のビッグというのは、小学館の「ビッグコミック」、「ビッグコミック オリジナル」、「ビッグコミック スピリッツ」につづく4誌目という意味合いでした。創刊直後は隔月ですぐに月刊になりました。池田理代子、水野英子、竹宮恵子、わたなべまさこ等のそうそうたる執筆陣でしたが、時代的に適合しなかったのかあまり部数を伸ばせませんでした。1990年頃廃刊しました。

 こちらは主婦と生活社、週刊女性特別編集、佐藤まさあき「虹の虚塔 総集編」です。他に主婦と生活社からは「砂の金字塔」という作品が出ておりました。「砂の金字塔」は単行本化されましたが、「虹の虚塔」は単行本が出ませんでした。てなわけでちょっとレアな一品です。

 最後は付録から。北島洋子「石になった王子」。小学二年生1966年8月号付録です。裏面は「クイズまんが おそ松くん」となっております。

 来週はまたもや雑誌が続く予定です。

 

 

9月5日(土)
天気(晴)

 

 いきなり涼しくなったりして、ちょっと風邪気味。最近流行のインフルエンザではないけれど、ちょっと鼻がぐすぐすしたりする。ここのところ身の回りでも景気の悪い話が多い。かつての会社の部下が仕事ありませんかと電話してきたり、画策していた内職仕事が流れたり、リストラされた友人の再就職先が見つからなかったりさすがにちょっと不景気も深刻。何とか堪え忍ばなきゃね。

 今週の新着目録です。週刊少女フレンド、週刊マーガレット、週刊少女コミックの3誌です。

 まとまって解説する物もないので適当にピックアップします。

 まずは今回見つけたデビュー作。週刊マーガレット1967年11月12、19日48号合併号掲載、山本優子「青空おじさん」。山本優子ってりぼんデビューだと思いこんでおりました(^^;。

 

 

 

 続いて、今週のよく分からない作家さんコーナー。左は週刊マーガレット1969年29号掲載、ななおかあつこ「ビー玉は夢をよぶ!」。右は週刊マーガレット1969年39号掲載、ななおかあつこ「アミエルの山」。”ななおかなつこ”の名は、週刊マーガレットの1968年〜71年頃の4年間見受けられます。絵も上手くて、わりかし話も面白かったのですが、急に見かけなくなります。ペンネームを変更して雑誌を移ったのか、筆を折ったのかは不明です。

 

 お次は単行本未収録。上が週刊少女コミック1971年33号掲載、上原きみこ「ハッピー・リリィ 第7回」。下が、週刊少女コミック1971年40号掲載、上原きみこ「愛のちかい 第1回」。週刊少女コミック1971年の上原きみこ作品は、なぜかほとんど単行本未収録です。

 

お次は、100%の確証無し多分単行本未収録(^^;。左は週刊少女コミック1971年1月17、24日合併号掲載、北島洋子「ジップジップ マジョルカ」読切。右は週刊少女コミック1970年29号掲載、牧美也子「わたしの胸に火がもえる 第2回」。

 

 週刊マーガレット1965年50号掲載、池川伸治「わたしを見ないで! 第1回」。

 

 左は週刊少女フレンド1970年35号掲載、いがらしゆみこ「離婚ハネムーン」読切り。右は週刊少女フレンド1973年11号掲載、青池保子「3丁目あけぼの荘 第1回」。

 でもまあ、100%の確証無し多分単行本未収録というのを取り上げると、この時代の作品は確実に半分以上が単行本未収録なんですよね。

 来週は「少女クラブ」と光文社「少女」を含む、またもや雑誌づくしの予定です。レアものでます。

 

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮