神保町裏通り日記  
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3月27日(土)
天気(晴)

 

 そろそろ桜の時期です。近所の小学校の桜は5分咲きくらいの感じです。来週の末頃には満開かなぁ。

 今週の新着目録です。りぼんが14冊です。少なくて済みませんm(_ _)m。

 1971年が1冊、1972年が6冊、1973年が7冊。いままでりぼんはさんざん販売しているので、本当に新規は3冊しかないです。

 ネタとしてはりぼん1972年8月号に掲載の巴里夫「赤いリュックサック」ぐらいだろうか。

 

 終戦時の満州からの引き上げをテーマに描いたこの作品は、巴里夫の傑作の一つだと思う。単行本も出ているが、いまだに探す人の多い作品でもあります。最後のページの欄外に「いつか、もう一度よんでみてください」という編集子の言葉がある。多分そういう作品なのだと思う。

 この時期のりぼんを読むときの楽しみに、「りぼん漫画スクール」欄がある。今回はここからいくつかピックアップ。

 りぼん1972年3月号、柿崎普美「熊をうった少年」努力賞。柿崎普美は1974年頃マーガレットでのデビュー。作品名とかはちょっと不明。

 りぼん1972年5月号、陸奥A子「ちょっぴり悲しいファンタジア」佳作。デビュー作とかは解説するまでもないのでパス。

りぼん1972年7月号、槇村さとる「ガラスの墓標」努力賞。その後別冊マーガレット1973年4月号「白い追憶」 でデビュー。

りぼん1972年8月号、内田喜美(内田善美)「女神の泉」努力賞。名前が”内田喜美”になっているが、誤植なのか本当にそうだったのかは不明。

 りぼん1972年11月号、開発公子(花郁悠紀子)「妖精の娘」努力賞。デビューは、ちょっと遅れてビバプリンセス1976年4月25日創刊号「アナスタシアのすてきなおとなり」。

 りぼん1972年12月号、島津郷子「秋の休暇」努力賞。デビューは週刊マーガレット臨時増刊1973年4月10日号「パリは11月」。ちなみにWikipediaやYOUのホームページ上で1972年のデビューとされているが、1973年の間違いです。

 りぼん1973年2月号、矢吹れい子(中山星香)「エコとママと?」佳作。中山星香のデビュー作というと定義が難しいのだけれど、商業誌に載っているという意味では「日ペンの美子ちゃん」となる(初掲載は1972年)。ちゃんとした作品という意味ではビバプリンセス1977年春季号「ヤーケウッソ物語」。

 りぼん1973年5月号、奥友志津子「夜明け」佳作。デビューはりぼん大増刊1975年夏休み大増刊「ねじれた時間」。

 同じく1973年5月号、重富奎子「あいらぶじゅりい」努力賞。デビューはハッキリしませんが週刊マーガレット1974年1月10日臨時増刊号の「光の中に…」ではないかと推測しております。

 来週はまたちょっと未定です。

 

 

3月20日(土)
天気(晴)

 

 お彼岸です。そろそろ暖かくなる季節です。でもヒノキの花粉症持ちにはちょっとつらい季節です。ティッシュが手放せない(^^;。

 お店のパソコンが壊れてしまって、現在モバイル用のパソコンで仕事しております。来週辺りに秋葉原に行って中古のパソコンでも買ってこようかと…。一台だけだとやっぱりちょっと不安なので。

 今週の新着目録です。今週はすべて単行本です。そんなにプレミアム度が高い物はありませんが、あまりでないところをセレクトしてみました。

 

 サンコミ・ストロベリー・シリーズから2冊。左が青木庸「ハーディ・ガーディ・マン」。りぼんの増刊号などに掲載された短編が収録されております。右は奥友志津子「ゲーム・オーバー」。こちらはプチフラワーとかウィングスとかデュオとか色々なところで掲載された短編をまとめた物です。

 

 こちらはナカナカ見かけない物2冊です。左は、高橋書店タカハシコミックスの原田千代子(はらだ蘭)「エルよ泣かないで!」。これも短編集ですが、すべて犬が出てくるお話で、週刊少女コミックなどに掲載された作品ばかりです。右は、大都社スターコミックスの粕谷紀子「水の中の星」。こちらは週刊少女コミックス、セブンティーン等に収録された短編をまとめた物です。

 

 水野英子は4冊入荷。左は、花とゆめコミックス「ローヌジュレエの庭」、右は、サンコミックス「10月のセラフィーヌ」。どちらも短編集です。

 

 お次はセット物。左は細川知栄子「あこがれ」全5巻です。テレビドラマ「花嫁衣装は誰が着る」(主演:堀ちえみ)の原作と云うことで、テレビに併せて出版された後期版のセットです。5巻にはテレビドラマ紹介のCM帯が付いております。右は高野まさこ「ワルツ」全3巻。高野まさこお得意のふんわりしたショートストーリーの連作ですが、ボーイズラブを先取りしたような設定が、逆に今受けているようです。

 

 その他色々なんですが、あとは端本で市川みさこ「オヨネコぶーにゃん(しあわせさん)」とか、ところはつえ「にゃんころりん」あたりも入荷。

 最後にお知らせ。小谷あたる(ざちお)さんの新刊「眠り姫のはぐはぐ」2巻が刊行されました。2巻で一応完結。

 

 左が新刊の「眠り姫のはぐはぐ」2巻です。定価600円+税で絶賛発売中。右は、ちょっと日本では入手が難しい台湾版「現代睡美人(眠り姫のはぐはぐ)」1巻です。昨年末に刊行されたようです。ちなみにこちらは普通の書店では買えませんし、当店でも買えません。すみませんm(_ _)m。

 明日、明後日の連休は水戸コミケットに行って参ります。そんなわけで通販のお返事など遅くなることがあります。一応パソコンは担いでいくのですけどね…

 来週は1971年〜73年ころのりぼんが入荷したので、そちらを出す予定です〜。

 

 

3月13日(土)
天気(晴)

 

 

 あんまり暖房を着けなくて済む陽気になりました。お彼岸近くになりますとだんだんと天気が安定してきます。でも油断すると急に寒くなったりするのですが…

 今週の新着目録です。先週からの貸本入力が飽きちゃったというわけで、普通の単行本に走った割にはあまりたいした物が無くて申しわけない(^^;。店内山積みの新書版を適当に引っ掴んで入力したような感じですが、実を云うとその通りです(^^;;;。

 神奈幸子、高畑梨絵、森谷幸子等フレンド系が中心なので、70年代にフレンドやmimiを愛読していた方には懐かしいかと思われます。

 

 

 

 説明の方もフレンド系は苦手なので、表紙画像を並べるだけで説明は無しという超手抜き。こんな事ではイカンなぁ。

 来週は気を取り直して、貸本を入力したいかと…

 

 

3月6日(土)
天気(雨)

 

 ジェットコースターのように気温が乱高下します。今日は寒くて暗くて天気が悪いです。

 本日の新着目録です。貸本マンガが20冊ですが、大物は無しです。

 先週からの続きの若木書房は、短編誌が主体。「こけし 別冊」と「草ぶえ」が1冊ずつ、「こだま」が2冊、「風車」が5冊です。

 

 「風車」の方は通番で60番台です。年代的には1967年頃で、一世を風靡した若木書房の少女向け短編誌もほとんど力を無くしております。最盛期には5誌あった若木少女漫画短編誌も1966年頃には「風車」と「ゆめ」の2誌だけになり。さらに67年になると月刊の刊行ペースも崩れ出します。オオトモヨシヤス長編特集号もこの頃になると通番が欠落しており、短編誌なんだか個人誌なんだかさっぱり分からない状態です。

 こちらは「こだま」76集ですが、「こだま」の76集は通番ミスで7月号と8月号の2冊あります。こちらは7月号の「こだま」76集です。ちなみに最終号のひとつ前です。それにしても通番ミスがあるとややこしいです。

  

 短編誌には、もうひとつ東京漫画出版「ジュニアフレンド No.3」が入荷。えんど信一(遠藤信一)名義「こんにちはチイちゃん」掲載。

 個人誌はさいとうプロの作品がちょっと多め。

 

 こちらは佐川節子2冊。左は「しかくい青空」。石井いさみの「四角い青空」は少年院の話でしたが、こちらの「しかくい青空」は病院の話です。右は「仲間で行こう!」。学園青春物です。佐川節子はその後、小学館の学年誌などで活躍しますが、この当時から絵は少女マンガらしくてとても達者でした。

 

 こちらは山田節子で「アコ行状記シリーズ」です。左は1巻目の「ラーメンいっちょ!」。右は7巻目の「わたしの名は…」。アコという名の大富豪の少女が家出して、いろんなところで働きながら旅をするシリーズです。1966年頃から始まったシリーズです。山田節子は、さいとうたかを奥さん(現在は離婚している)で、巻末のコラムを読むと既にこの当時には結婚しているようです。絵柄もさいとうたかをや、川崎のぼる(この頃さいとうプロ所属)辺りの影響を大分受けております。山田節子は、その後セツコ・山田の名義で「ゴルゴさんち」などを執筆。現在も同人誌や商業誌等で活躍しております。

 最後は私事。

 同人誌界の老舗「漫画の手帖」に恐れ多くも(^^;拙文を寄稿させていただきました。「漫画の手帖TOKUMARU4号」に掲載です。内容的には宮田陽子の事なんぞつらつらでございます。イベントでの販売は水戸コミケット3月22日4階E−45になります。水戸コミケット(コケッスペシャル5in水戸)にご来場の方は是非どうぞ。

 来週の予定ですが、貸本まだまだ未処理があるのですが、そろそろ飽きたのでちょっと別な物でもアップしようかと。まあやっぱり未定なんですが(^^;。

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮