ようやく春らしい感じになりました。東京では桜はもう散ってしまいましたが…。来週は全古書連大市会という業者市が開催されます。年に一度の大きな市で地方と東京持ち回りで開催されるので、東京では2年ぶりとなります。まあ今回私に個人には特に手伝いとかの要請はないので、ヒマでは有ります。なんか少女漫画の面白い口がでればよいのですが…
今週の新着目録です。なんだか適当にいろんなものを少しずつです。
まずは中島利行「緋色のドレス」です。かなりカバーコンディションが悪くて申し訳ないです。若木書房の名作漫画総集ブックの18番目です。名作漫画総集ブックは全部で39冊出ました。このシリーズは基本的に雑誌掲載された作品を単行本化したシリーズ(の筈)ですが、雑誌掲載情報が不明なものが結構有ります。この「緋色のドレス」も掲載誌が不明です。たぶん「なかよし」あたりの掲載じゃないだろうかと思っているのですが、単なる推測ですが。
2010年の現時点でも活動を続けている漫画同人の中で最も古いのが作画グループになります。その作画グループの初期オフセット同人誌がこの「ぐるーぷ」になります。あとから出たSG企画「GROUP」とは別物です。この「ぐるーぷ 2」は、推定ですが1969年の7月頃の発行のようです。
初期作画グループのメンバーのメンバーの作品が読めます。右上が聖悠紀「歪んだ宇宙」、左下は、後に「ダッシュ勝平」でヒットを飛ばす六田登の「雲と少年」。右下が、みなもと太郎「白い少女」。
発行は東考社で定価は240円。判型は新書サイズで商業単行本の体裁です。表紙左下に”ぐら・こん関西支部”と銘打たれております。当時のぐらこん関西支部の中心メンバーが作画グループ(すべてが作画グループというわけではない)だったようです。
ちなみに「ぐるーぷ 1」は、曙出版から1968年9月頃に発行されました。「ぐるーぷ 2」の巻末に「グループ 3」の刊行予告が記載されておりますが、どうやら3号は出なかったようです。
次は付録です。
少女ブック1954年9月号付録、松本かつぢ「つの笛のひびき」です。全72ページの読み切り漫画です。コンディションはちょっと悪いです。
こちらは少女1954年11月号付録、「あかい風車」です。表紙が二つ並んでおりますが、左が表紙、右は裏表紙です。さらに背には「ふたりの女王」と記載されており、なんだかややこしい本です。内部は挿絵付き少女小説です。吉屋信子、菊池寛、佐藤紅緑の3つの少女小説を短めに翻案し、勝山ひろし、江川みさおの華麗な挿絵で装丁した豪華な付録です。B6サイズのハードカバーで256頁と結構な厚さが有り、この当時の付録としては豪華な作りです。
少女クラブ1960年5月号付録です。こちらも裏表別な絵がついた付録です。一応表紙側がちばてつや「ユカをよぶ海」、裏表紙側が細川知栄子「母の名よべば」です。
最後は雑誌。ビデオくりいむレモンシリーズで有名な創映新社から出た雑誌「フェアリーダスト」です。
創刊は1987年3月頃、最後の10号は1988年12月頃の刊行です。内容的には「くりいむレモン」シリーズで大当たりした創映新社が、勢いに乗って出したというよりも勢い余って出してしまったという感が強い雑誌です。エロ度に関してはあまり高くなく、どちらかというと創映新社の手がけたアニメのセルフパロディ中心の紙面づくりでした。一応隔月ペースでの刊行をしていましたが、9号と10号の間には5ヶ月ほどのブランクが有ります。最終号となった10号は、吾妻ひでおを起用するなどかなりの紙面刷新を行いましたが、結局そのまま消えてしまいました。時代のあだ花みたいな雑誌です。
本日南部支部の市で、児童書とかイラスト集の山を落札しました。来週はそこら辺を整理してアップする予定です。