今週はまず訃報からご報告しなければなりません。トップページの冒頭にも上げましたが、マンガ家のみやわき心太郎氏が逝去されました。死因は心筋梗塞。享年67歳でした。みやわき氏とはこの店を始めてから、個人的に色々とお付き合いをさせていただいておりました。つい最近も同人誌の即売会でお会いし、近作の状況などを伺ったりしておりました。そのうちまた同人誌でもだそうという話もしており、それが実現できなかったことも大変残念です。ご冥福をお祈りいたします。
今週の新着目録です。ちょっといろいろな用事が重なり目録点数少なめです。ここのところ点数が少なくて申し訳ありません。
基本は週刊少女コミック1972年代です。りぼんと別冊少女コミックも1冊ずつありますが、どちらも再入荷です。
さて1972年の週刊少女コミックといえば、まだ大きなヒット作が生まれず、週刊系少女マンガとしてはまだまだ微妙なポジションに居る時代でした。そのため矢継ぎ早の新人起用が目立つのと読切作品と短期連載が多めの構成になっております。
まずは少女コミック誌でその後売れっ子になった二人。左は竹宮恵子「もうっ きらい」1972年4月23日号収録。右は市川みさこ「ラブラブサンデー」1972年11月26日号収録。市川みさこはこの後からギャグ漫画系に転向します。
少女コミック誌ではそれほど活躍できませんでしたが、足しでは結構活躍された二人。左は聖悠紀「レディーキャット」1972年11月12日号収録。少年キングの「超人ロック」で大ヒットを飛ばすのはもうちょっと後のこと。右は奥村真理子「恋のシャッターチャンス」1972年11月5日号掲載。奥村真理子は同じ小学館でも学年誌やぴょんぴょん等で大活躍しました。「ナナちゃんシリーズ」や「光のパンジー」はいまでも人気があります。
才能は凄くあったと思うのですが、残念ながらのお二人(本当はもっとたくさんの方がいますが)。左は早瀬マキ「ふしぎなふしぎな恋人」。右は原田千代子「ベーカー街の秋」。
個人的にはこの時期一番気になる作品は、すずき真弓「赤い靴」です。学年誌なんかでも別なマンガ家さんによりコミカライズされましたが、テレビ番組も含めあまりヒットしたという話を聞きません。実際はどうなんでしょう。
最後はチョト私もよく把握していない2作品。左が平田真貴子「きょうだい星」(連載)。バレエ作品なんですが、今回はじめて存在を知りました。「きょうだい星」というタイトルが学年誌の谷悠紀子一連のバレエシリーズに似通っています。単なる偶然かもしれませんがちょっと気になりました。右は、つじはつき「あにきにプレゼント」1972年12月24日号掲載です。つじはつきという方の作品は2,3作品しか知りません。年代的にアニメーターの辻初樹氏と関連があるのかなと思われるのですが、これも全然確証なしの発言です。間違っていたらご容赦を…
そろそろ神田古本まつりが近づいてまいりました。これに向けて来週はちょっと大物をアップしようと思います。それから今週出しそこなった、セット物の単行本を少々の予定でいます。
神田古本まつりに合わせてぜひご来店ください。10月27日〜11月3日までの開催です。